試合の概要

NBAバスケットボールとは

バスケットボールは一つのボールを5人対5人で互いの陣地の奥に配置されたバスケットへ入れ合い、その得点を競うチームスポーツです。非常にスピーディー且つ、得点の入り易い球技で、攻守交代も目まぐるしく、また、高所に設置されたバスケットへ跳び込むための高さやジャンプ力、限られたスペースでのフィジカル的な争い、ゴール下へ切り込むクイックネス、長距離からゴールするためのシュート精度など非常に見所の多いスポーツです。中でもNBAはバスケットボール発祥の地であるアメリカ最高峰のプロバスケットボールリーグで、イコール世界最高峰のバスケットボールリーグでもあります。NBA2K7はそのNBAを題材にしたバスケットボールゲームでゲーム内容はNBA正規のルールに殆ど準拠しています。

試合時間

NBAの試合時間は1Q(クウォーター)当たり12分、4Q制ですので合計48分ですが、このゲームでは試合前に設定した1Q当たりの時間(デフォルトでは5分)×4ということになります。NBAと同じ12分(最大値)に設定することも可能です。気を付けなければならないのは、「アソシエイション」や「シーズン」といったモードをプレイする際に、プレイヤーが操作する試合とシュミレートされる試合の時間(分/クォータ)を同じ設定にしておかないと、チームスタッツや個人スタッツがまともに比較出来ないということです。(ちなみに私はヘタクソなので、大体チームスタッツも、個人スタッツも現実のNBAに近いものになります。そういう意味でもNBA2K7は良く出来ていると思います。)

延長戦

第4Qが終わって同点の場合はオーバータイム(OT:延長戦)突入となります。オーバータイムで決着が着かない場合は再度オーバータイムに突入します。NBAでは延長戦は1ピリオド当たり5分間なので1Qを12分に設定していればその通りとなり、デフォルトの5分/Q設定ですと3分/OTになります。

コートサイド

コートサイドはホーム側とアウェイ側で最初から決まっています。前半(1Qと2Q)が終わるとサイドチェンジをします。

チップオフ

試合開始の際にはティップオフが行われます。この時ボールをとったチームがどちらかで、その後のクォーター開始時のスローインチームが決まります。1Qのティップオフでボールを取れなかったチームが、第2Q、第3Q、捕ったチームが、第4Qにスローインでゲームを始めます。オルタネイティブ・ポゼッション・ルールについては(NBAでも)採用されていないのでヘルドボールなどでは常にジャンプボールとなります。

プレイヤーとポジション

一般的にはコート上のチームは以下のポジションを各1名の選手が担当することで構成されます。ゲームでは選手それぞれに正ポジションが設定されており、選手によってはサブのポジション適正を持つ者も居ます。それ以外のポジションに着かせるとマッチアップ時のミスマッチが起こり易くなるなど色々問題がありますが、プレイ能力に何らかの影響が出るかは不明です。1試合に出場(ベンチ入り)できる選手はスターター、ベンチ合わせて12人迄です。

ポイントガード(PG)

ポイントガードに求められる役割を一言で表すなら、それは「司令塔」と言うことになるでしょう。具体的な仕事はボールをフロントコートに運び、プレイの指示を出し、適切なパスで得点をアシストする、といったオフェンスの総合的な指揮をすることで、正に司令塔と言う名に相応しいものです。ポイントガードには多くの場合、スピードがあり、ドリブルなどのボールハンドリングとパスの技術に優れたプレイヤーが多く、更に近年のNBAでは得点能力の高いポイントガードも存在します。ポイントガードはその役割から「リードガード」と呼ばれることがあります。

NBA2K7のゲーム内でもスローインを受け、ボールをフロントコートに運ぶ仕事の殆どをこのPGで行います。このため快適な操作にはスピード能力が高いことが求められるでしょう。オフェンスではトップ・オブ・ザ・キー付近にポジション取りし、殆どの攻撃の起点になります。プレイコールをする場合にも最初にPGにボールを持たせておくことが殆どでしょう。

シューティングガード(SG)

シューティングガードはアウトサイドのシュートを得意とするプレイヤーが多く、点取り屋のイメージが強いバスケットの花形ポジションです。また同時にスピードを活かしたドライブを得意とするプレイヤーが多く存在するポジションでもあります。前者はシューター、後者はスラッシャーと呼ばれ、中にはチームの命運を担う「エース」と呼ばれるプレイヤーも多く存在します。これらのプレイヤーは3ポイントの名手であったり、土壇場でことごとく大切なシュートを決めるクラッチプレイヤーであったりもします。通常シューティングガードのプレイヤーはポイントガードと同様にドリブルの巧さとスピードが求められますが、ポイントガードよりは身長が高く、シュート回数がより多くなります。シューティングガードは、「オフガード」と呼ばれることがあります。

NBA2K7でもSGには、ロングレンジのシュートやスピードに乗ったドライブを得意とする選手が多く居ます。通常ウイング付近のポジションにセットし、ミドルからのジャンパーを狙い、隙があればドライブインして行くことになるでしょう。セットするポジション的にも一か八かのシュートを任せることが多いと思います。

スモールフォワード(SF)

ガードに比べて身体のサイズも大きくなるスモールフォワードは得点力に加えて、ディフェンスでも貢献も求められる総合的なポジションです。理想としてはインサイドとアウトサイドの両方をこなす高さ、パワー、スピード、精度いずれも兼ね備えたオールラウンダーが求められるポジションですが、本当に全ての能力が高いレベルに達する選手はそうそうは得難く、逆にこのポジションに一分野に特化したタイプの選手を起用することも増える傾向にあるようです。

ゲーム内のSFは主にSGと逆のウイング付近に位置取りし、攻撃のバランサーとして機能します。やはり目立つ選手にはドライブやシュート能力の高い選手が多く、選手もしくはチームによってはSG以上に攻撃時の依存度が高くなることもあります。

パワーフォワード(PF)

パワーフォワードは名前の通り、リバウンドやディフェンスなどの体を張ったプレイを要求されるポジションで、必然的に長身且つフィジカルに優れた選手が求められます。センターに比べ一回り小さい分、ジャンプ力や瞬間的なクイックネスも要求されることから、相当に屈強なイメージの強い、言い換えれば野性味の溢れる選手が多く集まるポジションですが、近年では長身で且つ優れたボールハンドリング技術や柔らかいシュートタッチを持った異色のPFも現れています。

ゲームではバスケットを挟んでセンターの反対側、エンドライン際からローポストに掛けてを出入りするような位置取りでプレーします。このポジションにスタープレイヤーを擁するチームはポストプレイからのパワープレーやオフェンスリバウンドが期待でき、強力な攻撃オプションを持っているといえるでしょう。

センター(C)

センターは一般にバスケットボールにおいて最も重要なポジションであるといわれています。センターを勤めるのは基本的にチーム一の長身プレイヤーで、NBAでは7フィート(213cm)近い選手がざらに居ます。仕事をする地域はほぼゴール下に限定されることから、オフェンスでは高い位置からの確率の高いシュートが要求され、ディフェンスではブロックショットやリバウンドといった体を張ったプレイに常に参加することが求められます。

ゲームでのCはペイント際とペイント内を出入りするような位置取りでプレイします。ミドルからロングレンジでのシュートを任せることは少なく、殆どがゴール付近でのプレイとなるため、高い確率でシュートを決めることが要求されます。このポジションに強力なプレイヤーを有するチームは攻守共に安定した力を発揮できると思います。

得点

ボールを相手側コートの奥に位置するバスケット(フープ)の上から下へ通過させると得点となります。通常のシュートは2点、ファウル等により与えられるフリースローは1点、3ポイントライン手前からのシュートはその名の通り3点となります。得点が決まると(ペナルティなどが無い場合には)ボールの所有権が移り、相手チームがゴール下からスローインすることで試合再開となります。

時計

バイオレーションやファウルの反則があった場合、タイムアウトが行使された場合に時計が止まる他、第1〜第3クォーターでは残り1分、第4クォーターとオーバータイムでは残り2分でシュート成功後でも時間が止まります。再開後はコート内の選手がボールに触るまで時計は動きません。

選手交替

選手交替はボールデットの状況(バイオレーションやファウルがあった場合)やタイムアウトの際に行うことができ、ファウルアウトしたプレイヤー以外であれば何度でも交替が可能です。

タイムアウト

各チームは前後半を通した1試合で6回づつのタイムアウトの権利を持っており、ボールの所有権を持つチームがタイムアウトをコールすることが出来ます。タイムアウトの時間については(NBAでは主に100/60秒もしくは20秒ですが)ゲームでは約30秒で、Aボタンでスキップすることが出来ます。タイムアウトを採ると選手は時間分の休憩を取った事になり体力が少し回復します。タイムアウトは残り時間2分以内では2回に限定されるなど色々細かいルールもあります。

インターバルとハーフタイム

第1−第2Q間及び第3−第4Q間にはインターバル、第2−第3Q間にはハーフタイムがあります。それぞれ時間に応じた体力の回復と、選手交代が可能です。また、ハーフタイムには解説者によるそれまでのチームスタッツの紹介と、ケニー・スミスによる個々のプレイヤーをリプレイ付きで評価する“STAMP OF APPROVAL”で構成された「ハーフタイムレポート」という演出が入ります。インターバル、ハーフタイムともOTFCでユーザーが選手交代などを操作できる時間は約30秒ですが、Aボタンでスキップすることが出来ます。

バイオレーション

バスケットボールで禁止されている行為のうち、ファウルにならない、単に相手側へボールの所有権が移る反則を統括してバイオレーションといいます。バイオレーションを犯すと時計が止められ、相手チームへボールの所有権が移ります。その後は反則があった位置から最も近いサイドラインもしくはエンドラインの外からスローイングで試合再開となります。

NBA2K7でも採用されているバイオレーションには以下のものがあります。NBAでもそうですが3秒、5秒ルールのカウントは明らかにオーバーした(1,2秒大目に見てもダメな)場合以外はあまり取られません。

名称 内容 ゲーム中に起こる条件
アウトオブバウンズ ボールをコートの外に出す、もしくはバックボードの裏や支柱などに当てる反則。 パスやシュート、ドリブルのミス、ブロック、スティールなど様々な状況で起こる。
トラベリング ドリブルせずにボールを持ったまま3歩以上歩く反則。ピポッド中に軸足が動いても同じ。 ボールキャッチ後、ドリブル前にYを押す。または、Yでドリブルを終了後、もう一度Yを押す。
バックコート オフェンス側のチームが一度フロントコート(敵陣)に入ってから、バックコート(自陣)にパスやドリブルでボールを戻す反則。 ゲーム内でもそのまま同じ状況で起こります。
ショットクロック ボールを得てから24秒以内にシュートしなかった場合の反則。この間シュートしてもリングに当たらなかった場合はシュートと見なされない。 ゲーム内でもそのまま同じ状況で起こります。ちなみにフリースローは下に表示される時間内にユーザーが操作しないと勝手に撃って外します。
8秒ハーフコート (得点があった後等に)ボールをバックコートで所持したチームは、ボールを持った時点から8秒以内にボールをフロントコートに運べなければ反則となる。 ゲーム内でもそのまま同じ状況で起こります。
3秒イン・ザ・キー オフェンス側のプレイヤーがペイント(色のついた制限区域)内に3秒以上とどまった場合の反則。 ゲーム内でもそのまま同じ状況で起こります。コンピューターが操作する味方プレイヤーは殆どこの反則を犯しませんが、プレイヤーが途中で切替えた場合等に注意が必要です。
ディフェンス3秒イン・ザ・キー ディフェンス側のプレイヤーが、オフェンスの選手をディフェンスしない状態で3秒以上ペイントにとどまる反則。
ディフェンス側のバイオレーションなのでオフェンス側に1フリースローが与えられ、その後所有権変更無しにスローインで再開。
ゲーム内でもそのまま同じ状況で起こります。
5秒バック・トゥ・バスケット ポストアップしたプレイヤーが5秒以上バスケットに背を向けた状態でドリブルする反則。 ゲーム内でもそのまま同じ状況で起こります。
インバウンズ スローインを5秒以内に行わなかった場合の反則。 ゲーム内でもそのまま同じ状況で起こります。
インターフェア シュートされたボールがリングに向かって落下中に選手がボール、リング、バックボードに触れる反則。バックボードより跳ね返ったボールに関しても適用される。 シュートがバスケットに向かって落下中にタイミングを合わせてYボタンを押すと選手がボールを捕ってしまう事があります。
ゴールテンディング インターフェアを守備側が犯した場合の反則。シュートの得点が認められる。 同上の他、バックボードに跳ね返ったボールなども捕ってしまう事があるようです。

パーソナルファウル

コート上のプレーヤー同士の接触による反則をパーソナル・ファウルと言います。NBA2K7でパーソナルファウルが採用される条件は下表の通りとなります。

名称 内容 ゲーム中に起こる条件
チャージング・ファウル オフェンス側のプレーヤーが、ボールを持っているかどうかに関わらず、相手のプレーヤーを突き飛ばしたり、押し退けたりする反則。 ディフェンスが停止した状態で突っ立っていた場合(Bボタンを押している)やポジションをしっかり押さえた状態の時に、突っ込むと取られる。Yボタンのホップステップなどは特に注意が必要。
ブロッキング・ファウル 相手プレーヤーがボールを持っているかどうかに関わらず、体を使って進行の邪魔をする反則。故意でなくとも敵の進行方向を妨げるように遅れて入って接触した場合はにも採られる。 ゲーム内でもそのまま同じ状況で起こります。ポジション取りが悪いと意外にあっさり採られる事があるので注意が必要です。
リーチング・ファウル ディフェンダーが、ボールハンドラーにスティールを試み、手首より上に接触するとコールされる反則。 むやみにXボタンでのスティールやアグレッシブスティールを試みると採られる事があります。
シューティング・ファウル ディフェンダーがシュートに影響するシューターに接触すると採られる反則。 遅れてブロックを試みた場合や後ろからブロックに跳んだ場合などに起こりやすい。割と頻繁に起こるファウル。
ルーズボール・ファウル ルーズボールを争う時の接触に対する反則。 リバウンドの際に、前に居る選手を乗り越える様にジャンプして接触するとコールされるようです。

パーソナル・ファウルはバイオレーションと異なり色々罰則があります。まず、シュート動作中のプレーヤーに対するファウルの場合、ファウルされたプレーヤーに対してフリースローの権利が与えられます。シュートが決まった場合は、そのゴールの得点が認められた上に、更に1本のフリースロー、シュートが外れた場合には、3ポイントラインの内側から放たれたシュートであれば2本、3ポイントラインの外側からのシュートであれば3本のフリースローが与えられます。シュート動作中以外のファウルの場合には、ファウルの起きた場所から最も近いサイドラインもしくはエンドラインの外からスローインで試合再開となります。

また、ゲーム内でも悪質なファール(速攻を止めるためにBACKボタンでファールに行く等)に対してはアンスポーツマンライクファールを採られることがあります。フリースロー1本を与えられた上で、ファールされたチームのスローインで試合開始となります。

(デフォルトでは)1試合で6個のパーソナル・ファウルを犯した選手は即座にファウル・アウトとなり、その後、そのゲームには出場できなくなります。(ベンチには居ても良いようです。)

※このゲームにはテクニカルファウルは無い様なので、考慮していません。

チームファウル

パーソナル・ファウルは個々のプレイヤー毎にカウントされるほか、各ピリオド(クォータ)毎にチーム合計としてカウントされます。1ピリオドに4つまでのパーソナル・ファウルにはチームとしての罰則はありませんが、5つ目以降のファウルをディフェンス側で犯したチームは、即座に2本のフリースローを相手側に与えることとなります。フリースロー後は通常フリースローと同様の再開(得点後は入れられた側のスローインで再開、2投目が入らなければそのままリバウンドを捕った方が攻撃)となります。オーバータイムでは3つまでのファウルにはペナルティーが無く、4つ目以降で同様となります。

チームが各クォーターのラスト2分間に2つ以上のファウルを犯したときにもペナルティが科せられます。この場合そこまでのチームファウル数には関係なく、ファウルされた選手に2本のフリースローが与えられます。

疲労

NBA2K7では(デフォルトで)選手の疲労もシュミレートされます。疲労の進行度合いは選手毎に設定された能力値のうち、スタミナが影響すると思われます。試合中エネルギーが減る(疲労する)とプレイの精度やスピードが落ちるものと思われます。

ケガ

NBA2K7では(デフォルトで)選手の怪我もシュミレートされますが、それが起こることはまれです。怪我には色々種類があり、出場できなくなる度合いも異なるようです。

リプレイ

試合中、素晴らしいプレイが行われると自動でリプレイがカットインされます。また、ファーストブレイク時には通常のリプレイとは違う、“TOYOTA moving forward”提供のリプレイが表示されることがあります。ハーフタイムは前述した通りですが、試合終了後にも“PLAY OF THE GAME”紹介とそのリプレイがあります。