どこが面白いのか

このゲームはアメリカでもっとも人気の高いプロスポーツであるフットボール(日本ではアメリカンフットボールと言うことが多い)を題材にしたゲームで、面白さと言う点においてもそれを踏襲していると思います。つまり、テレビで見ることの出来るNFLチームやプレイヤーを操り、フットボールを楽しめるということです。フットボールの醍醐味は戦略性の高さと、時にそれを上回る個人技、そしてその個人の激しいコンタクト(ぶつかり合い)です。
 ゲームとして遊ぶ場合には単純にスポーツアクションとしても十分に面白いかと思いますが、試合全体の戦略と、プレイ一つ一つの戦術を理解することが、より楽しむためのポイントになるでしょう。また、前段としてルールを理解して置く事は不可欠です。

このゲームの他の球技を扱ったゲームとの一番大きな違いは、「必ずしも常にボールにアクセスする選手を操作する必要がないゲーム」と言うことだと思います。日本で人気のあるスポーツ(サッカー、野球、バスケット・・・)を扱ったゲームは(強制的に設定を変更しない限り)ボールを中心に操作対象の選手が強制的に切り替えられながら進んで行きますが、このゲームは必ずしもそうでない部分があり、一部例外を除けばボールを持った選手でもある程度勝手に動きます。
  「必ずしも常にボールにアクセスする選手を操作する必要がないゲーム」ということで、混乱したり、つまらないと感じてしまったりする可能性がある上に、ゲーム中の文字や音声が全て英語であるため、最初は操作すらも満足に分からないといったことで、投げ出してしまう人もいると思います。また、アメフトのルール自体が分からない、複雑に感じる、聞こうにも知っている人が少ない、本屋に言っても参考書の種類が他のスポーツに比べて極端に少ない・・・等々、敷居が高くないとはけっして言えないでしょう。実は野球も全く分からない人にしてみれば同じように複雑(野球は接触プレイがほとんど無い分アメフトほど個々のプレイの判断が難しくは無いかと思いますが・・・)なのですが、昔から馴染みの深いものとそうでないものの違いは大きいようです。実際、私もそうでしたがアメリカ人があんなにも熱狂するスポーツを題材にしていて、なおかつ全米中のゲームの中でもトップクラスの売り上げを誇るゲームが面白くないということは無いのではとの判断から改めてこのゲームに興味を持ちました。

このゲームはアクションゲームとして見るとポジションごとに独立した単純なゲームになっており、プレイヤーが状況や好みに応じてそれぞれのポジションでのプレイを楽しめます。フットボールは本来ひとつのポジションを専業で行うタイプのスポーツですが、ゲームでは色々なポジションを操作して楽しむことができます。パスオフェンスでのQB、キッカー等の操作はほぼ強制ですが、それ以外はずっと好きなポジションばかり操作するといった遊び方も可能です。慣れないうちは、オフェンスはQB、RB、ディフェンスはLBを操作し、理解と操作のレベルアップに応じて、流れの中での切替操作を増やして行けば自然と一連の操作ができるようになるでしょう。COMに操作を任せるか否かの判断も自然とできるようになると思います。

一方で、知的なゲームと言える部分として戦略面が挙げられます。勝利という最終目的に向かい、選手の能力差、得点差や残り時間といった状況に応じて戦術を選択し、有利な状況をつくりだすための駆け引きが楽しめます。これらはCOM戦よりも対人戦でより顕著ですので、Xbox360版ではXbox Liveを利用した様々な形での対戦プレーが提供されています。