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2008年08月 アーカイブ

2008年08月02日

月蝕の仮面

「誰も憶えていない事は、存在しない事になるのだろうか・・・」

夜、部屋を真っ暗にして、サラウンドアンプにWiiからの音声信号を接続する。
ほんの少しだけ間を置いて、信号が届いたアンプから「カチャ」という接続音がして、スピーカーからの低く唸るようなBGMが私の身体を包み込んだ。

今思えば、じめじめした夏の夜、ちょっとした暑気払いの肝試しのつもりだったのか-----
いや、もしかするとWiiリモコンを手にした女性がTVの前で絶叫する、あのコマーシャル映像を見たとき、既にその世界に魅せられていたのかも知れない。

夜中に一人で42インチプラズマテレビの前に座り、ドルビーサラウンドでこのゲームをプレーしようと思った理由を、今はもう、あまり思い出せない。

いずれにしろ、もう後戻りは出来ない。
私は確かめなければならない。

「あの時何があったのか。」

そして、

「失った記憶の先に何があるのか。」

198X年-----
本州の南に浮かぶ“朧月島(ろうげつとう)”の朽ち果てたサナトリウム(長期療養所)、舞台はいきなりそんな現実離れした空間から始まった。

懐中電灯を手に進む少女、海咲(みさき)。
その後に続くもう一人の少女、円香(まどか)。

二人がここに来た理由は友人の死。

「次は私たちの番だから。神隠しにあった5人が、順番に・・・」

そんな海咲の言葉をさえぎる円香。
その時、海咲の後姿に重なるように、ノイズとともにフラッシュバックする記憶の断片。

連れ去られる少女、かぶせられる仮面、倒れている着物姿の・・・

「もう、止めて!」

それは記憶の中での誰かの叫びだったのか、それとも円香が発したものなのか・・・
気が付けば海咲は歩き去り、円香はひとり、取り残されていた。
いや、あるいは現実世界から去ったのは円香の方なのかも知れない。

ただ、その場に立ちすくむ、円香。
その肩越しに同じ景色を見る私。
左手のヌンチャクの操作に合わせて彼女が歩き始めたとき、私も確かにそのサナトリウムの中に居た-----


静寂-----


海咲を探す以外にやる事などあるはずもなく、探し始めて間もなく廊下で懐中電灯を拾う。
Wiiリモコンの操作に合わせて、視線の先が照らし出され、シンクロ度は更に高まり、緊張が増幅される。

やがて、Wiiリモコンが放つ光はありえない人影を捉える。

看護婦?
いや、足が無い。

正気の沙汰では無い。
普通の人間の精神で耐えられる状況では無い。

しかし、円香はひるまない。
いや、人ではありえないと気づいていないのか、気づかないようにしているのか。
私にはこの状況で、平然としているようにすら見える、このやけに白い少女の無機質な背中が、恐怖そのものにも思えてくる。

「この程度の事は受け入れなければ先へ進めないよ。」
「こんなものじゃないから。」

その背中はそう言っている様にも思えた。

ああ、そうなのだ。
この子はずっとそういったものを見ながら、あるいは感じながら生きてきたのだ。
見えないものが見える。
その事と共に生きてきたと言う事実を、私も自分のこととして受け入れなければならない。
そうしなければ、先へは進めないのだ。

そして-----

私は再び歩き始めた。
おそらくは、思い出さない方が幸せな、その記憶を求めて。

2008年08月24日

オリンピック&08-09 NBA

今日、オリンピックのバスケットボール決勝、アメリカ対スペインが行われました。
両チームとも気合が入っていて、予想通り大変フィジカルな試合になりましたが、要所要所で活躍したウェイド、ガルバホサが印象的でした。
予選で対戦したときのような展開にはならないのではないかと思ってましたが、やはり予想通り厳しい展開になりましたが、ほとんど最後まで差が広がらない、あんな展開になるとは・・・
おかげで、決勝にふさわしい、面白い試合になりましたので、終わって見ればめでたしめでたしでしたね。

あと個人的に今後が気になるのは17歳のリッキー・ルビオですね。
今回のアメリカ戦でも時折光るプレーを見せてました。
視野も広いし、ボールの扱いも上手いし、NBAでも十分活躍できるのではないでしょうか。
数年後にNBAでドラフトされるとしたら結構上位で指名されるんじゃないですかね。
さて、本人はどう思っているのか気になるところです。

さて、話は変わってNBAですが、いくつか気なる移籍が行われました。

まず、ガルバホサも所属するラプターズですが、ジャーメン・オニールを獲得し、強力なフロントラインを形成しました。

PG:カルデロン
SG:パーカー
SF:ムーン
PF:ボッシュ
C:オニール

控えに、
SG:カポノ
SG:デルフィーノ
SF:ガルバホサ
PF:バルニャーニ
C:ネステロビッチ

国際色豊かで将来性もある、実に良いチームに仕上がりましたね。
東カンファレンスでは上位に来そうです。

続いてキャブス。
バックス、オクラホマシティとの三角トレードで、得点力のあるPG、モーリス・ウイリアムスを獲得しました。
デーモン・ジョーンズはバックス、ジョー・スミスはオクラホマへ移籍となりました。
また、これに絡んで、デスモンド・メイソンはオクラホマ、ルーク・リドナー、エイドリアン・グリフィンはバックスへ移籍となりました。

これによってキャブスは、

PG:モーリス・ウイリアムス
SG:ザービアック、デロンテ・ウエスト、ギブソン、パブロビッチ
SF:レブロン
PF:ウォレス、バレジャオ
C:イルガウスカス

といった布陣になりそうです。

個人的にはモーリスの加入はもちろん歓迎ですが、SG、PFが不安です。
ディフェンスと言う意味では、かなりいい感じなんですが、オフェンス面でまだ1枚足りない気がします。
ギブソンは控えの3Pシューターとしての位置づけでしょうし、ウォレス、バレジャオは共にオフェンス面での貢献が期待できません。
ただ、もしかするとルーキーのJJ・ヒクソンよってこのあたりが補完される可能性がありますが。
ザービアックがSGとして定着できるような活躍をしてくれれば、ずいぶん変わってきそうですが、所属2年目でどうチームにマッチしてくるか、気になるところです。

西ではロケッツ。

ロン・アーティストを獲得して更に布陣が充実しました。
まぁ、しかしそれでもプレーオフでの優勝争いは難しい気が・・・。レギュラーシーズンでは良いとこまで行きそうですが、ロケッツには何かが足りない気がします。
それでも怪我しがちなT-MAC、ヤオを休ませながらシーズンを戦うだけの陣容は整った気がします。
ディフェンス力はリーグ屈指でしょうし、強豪である事は間違いないのですが。

他にも気になるチームは沢山ありますが、今日はこのあたりで。

それと関係ありませんが、ACミランにシェフチェンコが復帰しました。
ミランの前線のタレント不足もこれで改善されそうです。
(まぁ、ほかのチームから見ればミランのどこが前線不足なのかって思うでしょうけどね)

2008年08月31日

ボードゲーム

昨晩、最近日課の運動(有酸素運動+軽い筋トレ)をやりながら何気に点けていたTVで「Theゲームナイト」という番組がやってたんです。
BS日テレで土曜の23:30位からやってるみたいで、今回は第11回目の放送と言うことのようでした。
題材は「ラッツィア」というボードゲームで、これで「いとうせいこう」ら出演者が真剣に対戦するって言う感じの内容です。

ルールとか詳しくは下記HPを見てもらえば解るんですが、これが見てるだけでも結構面白い。
5人で対戦してたんですが、お互いの駆け引きが非常に熱い。
何より良く出来ていると思ったのが、単純に、機械的にダイスで勝敗を決めるのではなくて、その前にプレーヤー同士が直に交渉すると言うところ。
中々日本のゲームだとこういうのは無いですよね。
海外(主にドイツ)のボードゲームは本当に良く出来たものが多いです。

さて、TV見て、どうにもボードゲームが気になって、色々調べたところ日本でプレーできるものも結構ある一方で、一時発売されたものの絶版になっているものなども多いことがわかりました。
「ラッツィア」も絶版の様で、そう簡単に手に入るものでも無いようです。

ということで、では簡単に手に入って気軽にプレーできるものは無いものかと調べたところ、ありました^^
Xbox360のマーケットプレースで「Xbox LIVEアーケード」としていくつかのゲームがダウンロード販売されてました。

それで「カタン(Catan)」って言うのをダウンロードしてプレーしてみたら・・・
オンライン対戦中毒になって、今までぶっ続けでやってました(><)



TheゲームナイトのHPはこちらです。

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